文鳥のいる生活

文鳥のいる生活

 
hu_hu_hu
 
 

文鳥のモモちゃんの爪切りをしてあげました。私のセーターの上にとまったとき、モモちゃんのつめが編み目に食い込んでセーターの網目は壊れてしまいます。

画像


そこでモモちゃんのつめを切ることにしたのです。検索によると鳥の爪は先のほうは血液が流れていないため、痛みはかんじないとのことです。
最初の爪は問題なく切れましたが、モモちゃんも怖かったと見え、爪切りを見るだけで逃げ出そうとします。でも、セーターがだめになる!そう思って心を鬼にしてモモちゃんに向かいました。二本目、三本目モモちゃんは嫌がって私の手から逃げようとします。
いたくないでしょう?
とか言っても駄目です。とうとう手から離れて、もんどりうって下に落っこちてしまいました。小鳥なので、想像するほど痛みは感じていないだろうと思いますが、それでも足は直接地面にたたきつけられると、おそらく痛いんでしょうね。
脚の爪は4本、両足で8本。ようやく切り終えたころ、モモちゃんの心臓はきっと早鐘を打っていることでしょう。人間だって太い注射を見たら泣き出す人はいるでしょう?モモちゃんのつらい思いは十分伝わってきます。

モモちゃんは昨年11月の終わりころ餌付けが終わって一人でお留守番ができるようになったころ、私のもとにやってきた、まだ赤ちゃんの文鳥です。
ちいさなゲージが全世界で、そのほかは一切知りません。食事はおなかがすけば食べ、水も飲みますが、世の中にもっとおいしいものがあるだろうことは知りません。見える景色もゲージからみる部屋の中だけです。
日がな一日お留守番をして、夜になると毛布でゲージに囲いをされた中で眠りにつきます。

朝出がけには、「モモちゃん行ってくるね」、帰えると「モモちゃんただいま」。
それだけではあまりにかわいそうになって、日中の一時間ほど、手の中で甘えさせますが、モモちゃんは何と思っているのでしょう。ゲージのなかがいいと思っているのか、私の手が餌付けをしたママの記憶なら、ママだと思っているのか、わかりません。
この頃は寒いのでヒーターを入れてあげました。ほんわかとした暖気が伝わってきます。夜は毛布でくるんだゲージの中で眠ります。
朝になって私が寝坊すると、「チッ、チッ、チッ」と鳴いて目覚めを促します。朝だもの、毛布を早く取ってくれということでしょうね。

この頃ようやく気付きましたが、モモちゃんは飛べません。越してきたころ、1.2回軽く飛んだことがありましたが、最近は全く飛んだのをみることはありません。鳥なのに・・・
そう思ってみると虚弱体質なのか、通常より細く見えてきます。「モモちゃん、たくさん食べてね」そう言いながらえさを与えますが、一気に大きくはなりません。羽も小さめに見えてきて、このまま生涯飛べないとなると、文鳥としてどうなの?と考えたりしています。

よその文鳥さんの記事を読むと、2年経過後に自然に飛べるようになったなどと書かれていますが、できるだけ早く、自由に部屋の中を飛んでほしいものです。

よく小学校時代に鉄棒が苦手な子が、逆上がりが何度やってもできなくて特訓を受けていたことを記憶していますが、おそらくそんなことかもしれません。鉄棒が苦手な子は、鉄棒が怖いんでしょうね。自らブレーキをかけているのではないんでしょうか。モモちゃんの場合は飛ぶ必要がない!そう思っているのではないか?
そう思ったわたくしはその日から、空中でモモちゃんを手放してみることにしました。やっぱり、下まで落っこちてしまいますが、そのうちもしかしたらと飛べるようになるかもしれない・・

だって、鳥だもの。人が歩くように魚が水の中を泳ぐように、空を飛ぶのが鳥だもの。生きる勇気がきっと出ると信じます。